死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

20190301-0302

 0301

 熊谷英人『フィヒテ』読了。面白かった。フィヒテの思想、とりわけ秩序構想(この概念は河野有理から借用しているという)の全体像をカント哲学による覚醒から独自のユートピア構想まで、評伝的なスタイルで描き上げた傑作。これまではフィヒテの政治思想を追うために『ドイツ国民に告ぐ』から『自然法の基礎』、『フランス革命論』、『閉鎖商業国家論』など読まなければならない苦労があったが、この著作でフィヒテもういいのではという気持ちになってしまった(なぜなら読んだら読んだで頭痛くなりそうなので)。このエッセンスが新書になったらバカ売れするなと思う。実際、著述も本文ではフィヒテの思想の再構成に費やして、註で先行研究と対決しているところは既に一般向けという感じがしないでもないが……。

 

 半澤孝麿の本もそうだが、最近ようやくそれなりに厚い研究書を読めるようになってきてうれしい。そこまで知力・体力・心(イコライザー並感)が回復したのであればうれしいが、そういうわけでもあるまい。とにかく、今はこの善き習慣を続けていく必要があるだろう。

 

 その後、昔なじみの友人が遊びに来てくれたので飲んだ。まあ、退職するので最後にという奴だが、とてもよかった。大学時代の友人との会話は本当に癒される。あらゆる社交辞令や阿諛追従、恐ろしいまでの欺瞞とエゴイズムがないので、話すだけでうれしいのだ。

 

 0302

 今日はその昔なじみの友人と温泉にいったり、ラーメン食べたり、市場にいったり、地場のワイナリーでワイン飲んだりと遊びつくした。精神、マックスまで回復した気がする。その友人とはイコライザー遊戯王GXで盛り上がった。よかった。