死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

8月を振り返る

 ちと早いのですが、明日明後日は諸事情で更新できないので、8月を振り返らせていただきます。

 

 とはいえ、お脳が死に絶えて久しく、また記憶があやふやなのでツイッターを見返しながら思い出している最中です。

 

 〈就職活動〉

 8月の割と早い時期にXから内定をいただき、そこに就職することにしました。ツイッターでもざっくり振り返っています。社会に再入場するので、よろしくお願いします。まあ前職よりは残業時間も少なければ残業代も出るし、悪くはないんじゃないかなと思っていますが3か月やってみないとわからんですからねこういうのは。とにかくやっていきましょう。

 

 〈社交〉

 就職が決まったため、まあ色んな人と会う機会が生まれました。よかったですね。久しぶりに会った大学時代の後輩が人間関係にもみくちゃにされていたり(ちょっと楽しそうだなと思ったのは俺の意地が悪いだけかもしれない)、これまた久しぶりに会った前職の同期が覚悟を決めて仕事を頑張っていました。みんな偉いですね。

 

 まあ後は大体いつもの面子とラーメン食ったり昼間から酒飲んだりしました。まあ先月まで頑張っていたし今月は堕落してもええのや。靖国千鳥ヶ淵もいったよという話はブログで書きましたね。

 

 あと、S県に旅行しました。裏S区って本当にあるんですね。

 

 〈文化〉

 ブログでも言及しましたが、ライプニッツモナドジー』を素人で読む読書会を始めました。久しぶりだったのでスゲェ頭が痛くなちゃたねえ……。モナドジーを常にバッグに入れて読み返し、二次文献も含めて読んではいます。正直月の前半何を読んでいたか忘れましたが……。

 お役立ち知識ですが、ツイッターでも話題になったライプニッツソーカル事件錬金術の適当なことふかしてたら錬金術協会の会長さんに気に入られて実験器具使えるとかいう奴)、あれエイトンのライプニッツの伝記によると錬金術を嫌ったライプニッツが自己弁護的にふかした可能性があるということです。まあ確かにソースがライプニッツの口伝しかないのであれば、本当かどうかというのはわかりませんが、人は適当なことに騙されるので、俺は本当にやっててほしいなと思いました。

 

 映画。ONE PIECE STAMPEDEと存在のない子供たちを見た。後者については感想をツイッターで書いていたので一応備忘的に転載。

 

 『存在のない子どもたち』観ました。行政の機能不全(そんな中何故か発揮される抑圧的な治安機構と生殺与奪を握る文書主義)、親が子を平然と「手段」とする家族という共同体の最小単位すら溶解したレバノン社会において、あえて共同体の規範に敵対することで共同体に帰属する権利を得る少年の物語。

 政治的な示唆は冒頭のビル群のモザイク状の屋根(いわゆるレバノンの宗派主義、これは終盤でも刑務所内のシーンで示される)、瓦礫の中を市街戦ごっこする子どもたちで暗示される。内戦や外圧の歴史を経てきたレバノン国家の疲弊を物語の前提として、ホッブズ的自然状態にも似た社会が描かれる。

 主人公ゼインの一家は国籍がない。行政に把握こそされているが、福祉や教育、医療すら受けられない「国家」に計数されざる人々。国家の保障がないがゆえに、最下層社会の極めて抑圧的な人間関係の網の目を「打算」でもって生き抜くことを余儀なくされる。それは家族間とて例外ではない。

 序盤の山場であるゼインの妹サハルが一家が住むボロ家を持つ男に結婚のために身売りされるシーンから、どんどん不条理な展開がゼインを襲う。巡りあったエチオピア人女性とその小さな息子との擬似家族は、今度は「国家」によって引き裂かれることになる。

 主人公ゼインは家族という紐帯を守るために当たり前に生きていこうとするのに、それを守ろうとすればするほど大人の打算(しばし生存のためと正当化される)によって彼の生活が追い込まれる。彼が「裁判」によって救済されるきっかけが、やむにやまれず「弟」を手放すことだったことは注目に値する。

 彼も生きるための「打算」に走らなければならなかったが、その帰結を目の当たりにした彼の犯罪はまさしく矛盾が最高点に到達した社会へのプロテストだった。世話できないなら生むなという主張は、共同体の破壊ではなく、これ以上「打算」をしなくて済むような彼なりの共同体維持の提案とも受け取れる。

 両親(特に神を持ち出して出生を肯定する母親)との絶対的な決別の後、母と子の再会を写したのは、映画が必ずしも絶望的な反出生を主張したいわけではないのだろう。「国民」として保障される機会を得たラストシーンのニヒルにも見える笑顔は、肯定ではなく問いかけのそれだと俺は受け取った。

 まだ乳離れしてないのにビスケットやサンドイッチもバリバリ食う子ども、シリア難民ながらたくましく生きようとする女の子、そしてゼインも生きることを諦めようとはしない子どもの生命力の強さを感じさせるこの点なまけたり人を騙そうとする大人を描く陰鬱なタッチとは対比的で、これもまた見れる要因

 個人的にはとてもオススメな映画なのだが、見る前にレバノンの歴史とか政治的をいろいろ調べていった方がいいと思う。あとスゲェ気になったのはレバノンの公的機関もメチャクチャ噛んでいる映画なんだなと。国防省とかどのへんで協力したんだろと。

 

 アニメ。テジセンのキーセンのことしか考えられない(嘘です私はAセクです)。あと旅行先で何故かよりもいを見る機会があった。めぐっちゃんの気持ちは本当によくわかるものがあり、刺さってしまったンゴね。

 

 〈社会〉

 GSOMIAのこと忘れないし、何なら安倍ちゃんが文在寅に後ろから抱きついて「絶交無効っ♡」っていうの見たくないですか?それはそれとして、日本と韓国互いにとって隣国がこんな国というのはつくづく不幸である。アメリカがベトナム戦争のはずみでアジアを焦土にしなかったのが悪い。

 

 〈その他〉

 鉄心ルート衛宮士郎の話以外したくない。