死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

今臓井尚物哉の憂鬱

 今日の朝日新聞の連載「未完の長期政権」の今井尚哉回最高でしたね。KOK(キングオブ官邸官僚)7連覇の今井尚哉の最高の発話。「俺は安倍さんの臓物になる」。臓物っていうワーディングセンスは今井尚哉と宮内れんげしか持っていないと思うんですけど皆さんいかがでしょうか。安倍と今井のラブストーリーという筋書きで、浜辺美波主演、YOASOBI主題歌で若者がクソ泣ける映画を作ってほしい。

 

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 最低のマクラから最低の四方山話にダイナミックエントリーしていきます。上掲段落は皆さんの無防備な脳に投げ込まれたフラッシュバンだと思ってください。年が明けても死ぬほど忙しい日々を送っている。結局気づいたのはどこかでギブアップ!って言わないと前の仕事並の苦行に精神とか諸々をレイプされて世界を強姦罪で告発する危険性があるということだ。検察は世界を起訴できるのかなんていう擬似問題を考える暇もないぐらい忙しい。しかし、どうしてだろう。ギブアップ!と言わずにむしろどんどん暗黒残業に突き進んでしまっている。タガの外れたハリー・ポッターみたいなことになっている。最初はずっと一人で残っている俺に声をかけてくれた人々も今では見向きもしないので、職場ではわしらには救えぬもの扱いされているっぽい。報われない労働は異常独身男性の愉悦なのだ。

 最近の唯一の楽しみはのんのんびよりごちうさきんモザゆるキャン・宇崎ちゃん・放課後ていぼう日記を無限に垂れ流しながら実銃MODてんこ盛りのFallout4をやって日常と非日常の二重螺旋をi beg youの浜辺美波よろしくくるくる踊り狂うことです。本当にサブスクリプションサービスの奴隷ですよぼかぁ。

 そんな状態なので何か今回新規に報告すべき事項を何も持ち合わせないままただひたすらアクロバティックワーディングトランポリンa.k.a.言語的自慰行為をしつつはてなという名のシコティッシュにぶちまけているわけです。本当は仕事の愚痴はたくさんあるのだが、それをここで吐露しても何の解決にもならない。

 

 この状態をあと何年続ければいいのか皆目見当もつかない。人生を食い詰めてでも何かを成し遂げる覚悟を持つにはもはやあまりに俺はサラリーマン生活に馴致してしまった。どうすればよかったのか? 牧瀬紅莉栖を救うための岡部倫太郎の絶望的な模索が身に染みて共感できるようになってきた気がする。いや、失敗したと連呼し続けるだけの未来が待っているのかもしれない。しかし、それでもなお生きることを辞められないという時点で、我々と麻薬中毒者の差なんて紙一重なのかもしれない。

 

 いきなり最初の話に戻りますが、俺の政治的傾向は極右と極左の悪いところ詰め合わせセットなので安倍政権の官邸官僚にも基本批判的なのだが、それでも今井尚哉の「俺は安倍さんの臓物になる」という発言にはいたく感動してしまった。臓物が汚くて臭いかどうかはともかくとして(そんなの間桐慎二にしかわかんねえもんな)、「懐刀」「右腕」「最側近」「ブレーン」などのいろんな美辞麗句をあえて無視して「臓物」というダーティーワークを喚起させるイメージの言葉を選び取ったのが凄い。俺の中で今井尚哉が間桐臓硯と被っちゃったね。向ける対象が安倍と聖杯と異なれど、その妄執には目を見張るものがあります。

 

 さてさて、俺は一体全体誰かの「臓物」になれるのだろうか。今の仕事は間違いなく自分が主役というよりも、誰かのためにお膳立てをする仕事なので、やはり「臓物」になるぐらいでないといけない気はしている。しかし、臓物にも自我がある。その自我が「人」の形をとりたいと願った時、何らかの「部分」ではなく全人格的な要請を聖杯に願った時、我々は一体如何なるユスティーツァと出会うのだろうか……。