死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

ユナイテッド93便人生

 タイトルはもちろん「The Flight 93 election」から着想を得ています。しかし結局クリントンをコックピットから引きはがしたはいいけど、トランプがそのままホワイトハウスに突っ込んじゃったというような顛末でしたね、ここ数年のアメリカ政治。

 

  マイケル・アントンのことを知らない人向けに解説すると、これはつまり、座して死ぬより英雄的に死のう!という話でしかないのだが、もはや人生がそのステージに来ているような気がしてならないというのが今日の雑文の趣旨です

 

 仕事、相も変わらず忙しい。ついに上司が労務管理に乗り出して、少しずつ他人に業務を分け与えているが、分け与えていない方の業務が俺を嘲笑うかのように増殖していく。結局業務量はそこまで減った感じはしないが、上司はとりあえず“適正”な労務管理ができて満足っぽい。俺は上司が満足ならそれでいいです、もう公的領域では何も期待していないので。

 

 何のために生まれて働いているのか全く分からないような感じになっている。忙しいので思考の余裕がない。それに加えて、脳がすっかり錆びついているというか、仕事終わりに知的な何かができるようなHPを残せないぐらいHP総量が急速に減退している。家に帰ったらただXboxコントローラーを握りしめながら殺人の代替体験を永遠に繰り返している。2287年にMP5で人間の頭をブチ抜くことにも少しずつ飽きてきたし、もう残されているのは「飯食って風呂入って寝る」の中年セピア色おじさんのムーブしかないのかもしれない。俺もマカを飲むべきなのか。何も分からない。

 

 ……とまあこんな感じで毎日を過ごしている。これはつまり、テロリストにコックピットを乗っ取られてブルブル震えている93便の乗客状態だ。自分たちは助からない、でも助からないなりに何ができるのか、それを考えるフェーズに来ているのではないか。

 

 もはや人生の栄達など望めるべくもない。かといって穏やかな人生を送れるはずもない。徹頭徹尾、平凡な悲惨さを抱きしめることを要請され続けるのだろう。しかし、そんな人生から何を救い出せるのか? それをサウナの中で考え、俺の人生に必要なものをひとつひとつリストアップしてみた。そのリストをこのブログで詳らかにするつもりはない。これまでの俺の言動とかなりの程度矛盾するものになるからだ。

 

 予定されている下降線をノンストップで滑り落ちていく前に、爪を突き立てててボロボロになっても踏みとどまる努力をする必要がある。そういう気持ちを持って2021年をやり抜くことにしようと思いました。