死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

そろりそろりと仕事が忙しくなってきたという現実に耐え切れなくなっている28歳童貞実家住み年収400万円男性と読書記録20220321~0327

 個人的に仕事が忙しくなってきたなということを判断する基準は、休日の何でもない時に仕事のことを思い出して考え込み始めることです。土曜日はマジで苦しめられ、酒に逃げました。日曜日もふとした時に「アアッ!」ってなって辛かったです。こういう時は兎に角自分をコンテンツや酩酊の海に投げ出すのみでござんす。とにかく自分の置かれている状況について何も考えないようにするわけで、こうなってくると当該コンテンツや酒の味に関してwellな享受の仕方はできなくなるのですが、それでも幾分かの気晴らしにはなりますわね。

 

 その仕事のことで、大きな損害をもたらすわけではないにしても後々で「アッ、ミスったな……」「もっとうまくやれたな……」みたいなことを思ってしまうようなムーブを積み重ねると、それを後悔するために休日を使い果たすことになってしまうんですわね。これはマジでよくなくて、仕事とそれ以外ときちんと切り分けるようにならないと人間が死にます。首に鎖が繋がれた状態で連行されてきた破滅三銃士の人権無太郎としてよっすよっすどうもしない限りはこの状態に陥らないように平日含めコントロールしていかないといけない。

 

 しかしまあ、何故こんな高いとも言えない月給で面白感情労働をしているのか判然としない。そこそこ高い月給で全てを破滅させていた前職と比べるとマシなんだろうと思う(ただ繁忙期は別で、そこそこ高い月給で全てを破滅させていた前職の方がよかったなと思わんことがないでもない)。だが、果たして本当に今のままでいいのかという疑念が出てきました。多分俺は同じ職場に3年以上居続けられない典型的なダメ人間なのかもしれませんね。

 

 こんなことをぼんやりと考えていられるのも今のうちで、そのうち押し寄せる労働の狂濤がありとあらゆる想念を流し去って、疲労と後悔にまみれた瓦礫のような人間を生み出していくのでしょう。去年がそうだったので多分今年もそうなるという確信がある。そういうことを考えると、労働と自分の人生の価値を結び付けられる人間が羨ましい。あと労働をすることによって自分以外の何かを守ることに価値を置く人間。家族とかそういうのですね。あれはあれで効率的なライフハックだと思いますよ。こんな場末のブログで延々と文字をこねくり回す必要がないのだから。

 

 この先訪れるであろう絶対的な孤独について。準備ができているとは到底言えない。社会の中で自分だけが感じることのできない幸福感、社会の中で自分だけが感じるであろう疎外感、社会の中で自分だけがと思い込むマイナスの自意識過剰で精神がおかしくなるのかもしれない。しかし、それはまあ、自分の中の欲求の不在を言い訳に恋愛市場にガツガツ参入することを早期に諦め、ありとあらゆる人間や人間関係をとことん冷笑してきた人間には当然の報いではないだろうか。神が与えるべくして与えた劫罰に向き合うこと。それだけが人生の意味だとしたら、まあそれはそれでいいのではないかと思う。もし俺が40になってこんなパッとしない人生を送っていて、一方周りの人々が幸せにやっていったら、マイフレンドよ、もうそっとしておいてほしい。

 

 さて、一応そんなこんなで読書をやりましたので簡単に記録します。

 

 

 実はこれまだ読んでなかったんですよね。買って積んでいた本を取り出したのですが、いや面白かったですね。ハイブリッド戦争だの何だの言われているけど実際ロシアは通常の軍事力とサイバー戦や情報戦を組み合わせた「ハイブリッドな戦争」を遂行してきたという話をしていて、ロシアが未だに国家間戦争をやりぬけるように演習等頑張ってきているってことでした。それにしては今次の戦争は何だったんだ……と思うところですが、やはり通常想定される大規模戦争を「特別軍事作戦」において想定していなかったんですかね。防衛白書編集委員と著者の渾身のやり取りは笑ってしまった。

 スティーブンソンの最高傑作と名高いこれを日曜日に一気呵成に読みました。あらすじとしては、ヤベェ叔父さんに騙されて暗黒商船に売り飛ばされるもその商船にひょんなことから高潔なジャコバイトが乗り合わせ、彼と共闘して商船の連中と殺し合った後に船が難破し、紆余曲折あって土地の名士の暗殺事件に巻き込まれてさらに逃げまくる……というまさにいうスコットランドオデュッセイアという感じのイカレ珍道中を何とかサバイブした10代少年の話です。確かに滅法面白いので苦痛なくひょいひょい読み進めてしまった。続編も近いうちに読みます。