死者の如き従順

脱落者・敗北者・落伍者と連帯するブログ

20240222

【雑感】

 そろそろグランブルーファンタジーリリンクを進めなきゃなので、このお休み中は読書をセーブしようと思います。

 グランブルーファンタジーリリンクも一週間近く止めてるな。cv早見沙織の顔のいいロリ女を始末して「はぁ面白かった」と思ってそのままにしてるわ。早くcv桑島法子のラスボス?みたいな奴に会いに行かなきゃ……。ワイ、サンホラで出会って以来の桑島法子のファンなので……。

 

【労働】

 今日も虚無すぎて死んだ。

 

【ニュース】

歴史をめぐる「像」の対立に終止符を 「帝国の慰安婦」の朴裕河さん [徴用工問題]:朝日新聞デジタル

 未だにこの人が左派からブッ叩かれている理由がよく分からんし、普通に右派からしてもこの手の言説は都合がよくないと思う。まあ、あれかもしれませんね、ウクライナ戦争とかで可視化された国際政治学者叩きみたいなのに鑑みるに、こういうバランス人間を焼き払いたいという素朴な気持ちの表出なのかもしれませんね。

 

靖国で噴出する「旧軍意識」 宗教社会学者が見る自衛隊の集団参拝:朝日新聞デジタル

 せやな、という感想を持った記事でした。

 

「自分の名前の葬式をしている」と泣いた娘 夫婦別姓、裁判を決意:朝日新聞デジタル

 俺は異常独身男性なのでこういう人々の気持ちを一生理解できないのですが、しかし自分固有のアイデンティティに根差して生きたいと願う人々をブッ叩く保守というのは本当に保守なのか? 名前こそ一番保守すべきものなのでは。最近は単なる勝ち馬に乗りたい奴が保守気取りをしているという大変よろしくない状況があり、これがインターネットのオタク君たちの右翼ごっこだった時代は微笑ましかったが、普通に自民党の多数派がそのような根無し草のクズどもで占めるようになったので、極右反動反帝反スタマンとしては憂悶の感情しかございませんね。

 

学生にふたりで食事要求「セクハラ」 高裁、早大元教授らへ賠償増額:朝日新聞デジタル

 「地裁は、渡部氏が、雨にぬれた上着を脱いだ深沢さんに「裸だったらどうしようかと思った」、食事中に「卒業したら俺の女にしてやる」と発言したことは、「社会通念上許される限度を超えている」として違法と認定した。」

 ↑「裸だったらどうしようかと思った」、じゃあないんだよ。お前は一生テクストを裸にしてりゃよかったのに……。

 

【読書】

 「みすず 読書アンケート 2023」を読了しました。以前俺は人文スノッブになるための方法について書いたことがあるのだが、これを読んだらみんな立派なスノッブになれますよ!

 人文系や社会科学の研究者はもちろんのこと、理論物理学者や生物学者に地球科学研究者、映画評論家に新聞記者にジャーナリスト、詩人や作家などみすずと何らかの機縁があったと思しきsophisticated reader総勢139名から、2023年に読んで印象に残った本を紹介してもらうという内容。つまり、新聞の書評欄が年末にやる書評委員の今年良かった本の拡大版みたいな企画です。かつては月刊誌であった「みすず」の恒例特集企画であったのだが、「みすず」の終刊に伴って本企画もsayonara sayonaraするはずだったのだが、なんとこの企画だけ独立して単行本化した。これはとても嬉しい誤算であった。結局これを読んでおけば当該の年にどういう本が読書界(それも極めて上澄みの部分)で高い評価を受けていたのかが大体わかる。例えば科学史家の伊藤憲二による、理論物理学仁科芳雄の評伝である大著『励起』は複数の人々からその丹念な資料の渉猟と科学史的貢献において優れた本であるとの受け止めが記されている。また、韓国文学の翻訳に携わってきた斎藤真理子の読書エッセイ集『本の栞にぶら下がって』も多くのアンケート回答者が、著者のセンスの良さや優れた文章を理由に挙げている。戦後トップクラスの読み手の一人であると俺が勝手に思っている市村弘正も推しているので、韓国文学にもそこまで縁がない(ハン・ガンとかはたまに読むが)俺でもちょっと読んでみようかなと思ったぐらいである。また、このアンケートを通じて、普段自分があまり読まない分野の本についても蒙を開かれ、読んでみようという気になるのでありがたい。もちろん、適当に知ったかできるぐらいの本の紹介もしてくれるので、博学くんを気取りたい人にも大変おすすめのブックリスト&ガイドとなっておりますです。

 ただ、本書の価値は単なるブックガイドにとどまらない。このアンケートへの回答は、もちろん読んだ本を何冊か挙げてそれに短評や感想を加えるというスタイルが大半なのだが、アンケートに乗じてある種のエッセイや普通の書評を書いて寄越す異常者が一定数おり、そうした人々の文章を読むのも楽しい。例えば、歴史学者の草密俊雄なんかは、その年読んだ日英の本を十冊以上紹介し、そのどれも読ませたくなるような上質な読書エッセーを毎年書くのでそれも楽しみである。また、キャロル・グラックは基本的に洋書の紹介なのだが、広範な分野を目配せしており紹介についても行き届いているので大変ありがたく読んでいる(でもグラックが紹介した本を読んだことは一度もない。)。また、今年は精神医学の大井亥の認知症をテーマとした複数の著作の紹介もしつつ、日本の精神病院入院方向への政策批判にもつながるちょっとした論考みたいなものもあって驚かされた。本書に回答を寄せた人々の多くは書くことを生業としている人々だが、そうした人々の「余技」の手際にもまたその人の在り方が現れるのだなと改めて感心させられる。

 最後に、本書に紹介されているうち、俺がまだ読んではなく、本書の紹介に惹かれて読んでみたいと思った本を約60冊ほど列挙します(うち9割が2023年刊行っぽい。)。今年はこの中で何冊読めるかと言ったら、多分10冊も読まない気がする。人は己の積読や新刊に殺されるので。この読書リストは永遠に達成されないToDoリストかもしれないが、ホメロス以来の列挙の欲望を満たすにはちょうどいいねえ。改めて見ると完全に人文趣味というか、とにかく数式を回避したいという気持ちが強いセレクトですね。

 

 森まゆみ『暗い時代の人々』(朝日文庫、2023)

 朝井まかて『類』(集英社文庫、2023)

 蓮實重彦ジョン・フォード論』(文藝春秋、2022)

 エマニュエル・ドロア『デミーンの自殺者たちーー独ソ戦末期にドイツ北部の町で起きた悲劇』(人文書院、2023)

 正津勉『裏日本的ーーくらい・つらい・おもい・みたい』(作品社、2023)

 鵜飼哲『いくつもの砂漠、いくつもの夜ーー災厄の時代の喪と批評』(みすず書房、2023)

 セバスチャン・バリー『終わりのない日々』(白水社、2023)

 高橋美野梨編『グリーンランドーー人文社会科学から照らす極北の島』(藤原書店、2023)

 大隈典子『小説みたいに楽しく読める脳科学講義』(羊土社、2023)

 川本直・樫原辰郎・武田将明編『吉田健一に就て』(国書刊行会、2023)

   末木文美士『日本思想史』(岩波新書、2020)

   安倍能成岩波茂雄伝』(岩波文庫、2023)

   伊藤憲二『励起ーー仁科芳雄と日本の現代物理学』(みすず書房、2023)

   マイク・モラスキー『ジャズピアノーーその歴史から聴き方まで』(岩波書店、2023)

   黒川みどり『被差別部落に生まれてーー石川一雄が語る狭山事件』(岩波書店、2023)

   三牧聖子『Z世代のアメリカ』(NHK出版新書、2023)

   池田真歩『首都の議会ーー近代移行期の東京の政治秩序と都市改造』(東京大学出版会、2023)

   小林文乃『カティンの森のヤニナーー独ソ戦の闇に消えた女性飛行士』(河出書房新社、2023)

   工藤重矩『源氏物語の結婚ーー平安朝の婚姻制度と恋愛譚』(中公新書、2012)

 日野行介『情報公開が社会を変えるーー調査報道記者の公文書道』(ちくま新書、2023)

    筒井清忠『近代日本暗殺史』(PHP新書、2023)

    横道誠『グリム兄弟とその学問的後継者たちーー神話に魂を奪われて』(ミネルヴァ書房、2023)

    斎藤真理子『本の栞にぶら下がる』(岩波書店、2023)

    平井和子『占領下の女性たちーー日本と満州の性暴力・性売買・「親密な交際」』(岩波書店、2023)

    森政稔『アナーキズムーー政治思想史的考察』(作品社、2023)

    五十嵐元道『戦争とデーターー死者はいかに数値となったか』(中公選書、2023)

    佐谷眞木人『江戸の花道ーー西鶴芭蕉近松と読む軍記物語』(慶應義塾大学出版会、2023)

    フェイ・バウンド・アルバーティ『私たちはいつから「孤独」になったのか』(みすず書房、2023)

    中澤聡『近世オランダ治水史ーー「健全なる河川」と側方分水をめぐる知識と権力』(東京大学出版会、2023)

    佐藤泉『死政治の精神史ーー「聞き書きと抵抗の文学」』(青土社、2023)

    石川義正『存在論的中絶』(月曜社、2023)

    リュディガー・ザフランスキー『ハイデガーーードイツの生んだ巨匠とその時代』(法政大学出版局、1996)

    藤田尚志『ベルクソン 反時代的哲学』(勁草書房、2022)

 安藤礼二井筒俊彦――起源の哲学』(慶應義塾大学出版会、2023)

 唐沢かおり『なぜ心を読みすぎるのか――みきわめと対人関係の心理学』(東京大学出版会、2017)

 山口二郎『民主主義へのオデッセイーー私の同時代政治史』(岩波書店、2023)

 ジャン・ジュネ『シャティーラの四時間』(インスクリプト、2010)

 ドゥブラウカ・ウグレシッチ『きつね』(白水社、2023)

 玉川裕子『「ピアノを弾く少女」の誕生――ジェンダーと近代日本の音楽文化史』(青土社、2023)

 中田潤『ドイツ「緑の党」史――価値保守主義・左派オルタナティブ・協同主義的市民社会』(吉田書店、2023)

 島薗進『なぜ「救い」を求めるのか』(NHK出版、2023)

 島薗進『ともに悲嘆を生きる――グリーフケアの歴史と文化』(朝日選書、2019)

 若松英輔『「生きがい」と出会うために――神谷美恵子のいのちの哲学』(NHK出版、2021)

 島崎敏樹『生きるとは何か』(岩波新書、1974)

 千葉聡『ダーウィンの呪い』(講談社現代新書、2023)

 吉見俊哉『さらば東大――越境する知識人の半世紀』(集英社新書、2023)

 吉川孝『ブルーフィルムの哲学――「見てはいけない映画」を見る』(NHKブックス、2023年)

 山根貞男『映画を追え――フィルムコレクター歴訪の旅』(草思社、2023)

 ジークフリート・クラカウアー『映画の理論――物理的現実の救済』(東京大学出版会、2023)

 スヴェン・リンドクヴィスト『すべての野蛮人を根絶やしにせよ――『闇の奥』とヨーロッパの大量虐殺』(青土社、2023)

 上村忠男『歴史をどう書くか――カルロ・ギンズブルグの実験』(みすず書房、2023)

 川上未映子『黄色い家』(中央公論新社、2023)

 清水俊史『ブッダという男――初期仏典を読みとく』(ちくま新書、2023)

 湯浅規子『「おふくろの味」幻想――誰が郷愁の味をつくったのか』(光文社新書、2023)

 千葉聡『招かれた点滴――生物多様性が生んだ夢と罠』(みすず書房、2023)

 モアメド・ムブガル・サール『人類の深奥に秘められた記憶』(集英社、2023)

 水林章『日本語に生まれること、フランス語を生きること――来たるべき市民の社会とその言語をめぐって』(春秋社、2023)

 

【動画】

youtu.be

 こういう会社に入ったら自己実現ができるのか?って思ったけどこういう会社に入ったら3日で首吊る自信がある。俺は無になりたいので。それはそれとしてこの動画は久方ぶりに「狂いのふっくら」が見られてよい。

 

youtu.be

 改めて、エフェクターがなくてもBAD HOPはBAD HOPのよさがあるというのを認識しますね。イスラム国も風前の灯火なので川崎国もおしまい……ってコト!?